Apple、Microsoft、HP、ASUS、Lenovo、CHUWI、NECなどのメーカー別、軽量、スリム、長いバッテリー使用時間、指紋認証がある、LTEに対応、専用タッチペンが付属、などの特徴別に、ファンレス構造によるメリットやデメリットを交えながら、幅広くご紹介します。
特に、静かな場所で集中して作業したい、ファンの排気音が気になる、などの悩みをお持ちの方におすすめです。
目次
ファンレスノートパソコンとは?冷却の必要なし?
ファンレスノートパソコンとは、内部に冷却ファンを持たない構造のノートパソコンです。
一般的に、パソコンはCPUという演算装置によってプログラムを処理しています。負荷の大きい作業が続くとCPUは発熱し、熱くなりすぎるとCPUは壊れてしまいます。
そのため、多くのパソコンには、CPUの温度を下げるための冷却ファンが付けられています。
しかしCPUの技術向上などにより、ヒートシンクなどで筐体へと温度を逃がすだけで、冷却が間に合うようになりました。
よって冷却ファンを使用しないファンレス構造であっても、正常にプログラムを実行できる訳です。
ただし、負荷の大きい作業をさせ続けると筐体が熱くなることがあるので、冷却台を使うなど、場合によっては外部から冷却を促す工夫をしてあげると良いでしょう。
ファンレスノートパソコンの価格帯とは?
ファンレスノートパソコンは、約5万円程度から購入可能です。
低価格帯のファンレスノートパソコンは、とにかく安価で購入できる気軽さがメリット。一方でCeleronのCPUが採用されていたりと処理能力は控えめなので、高いパフォーマンスを期待する方には向いていません。
ある程度パフォーマンスも重視したい方は、10万円以上の価格帯のファンレスノートパソコンを検討しましょう。
ただし価格は変動する場合がありますので、あくまで目安としてご参考ください。
ファンレスノートパソコンのメリットや特徴を解説
ファンレスノートパソコンのメリットを5つ解説します。
- ファンの稼働音がなく、静音性が非常に高い
- パソコン内部にホコリが溜まりにくい
- 軽くて薄い形状
- ファンに関連した故障リスクが無い
- デザインに自由度が生まれ、ユーザーの使いやすいノートパソコンに<
ファンの稼働音がなく、静音性が非常に高い
ファンレスノートパソコンには冷却ファンが無いので、排気音が気になることはありません。
一般的なノートパソコンでは、負荷の大きい処理を続けた場合、CPUを冷却しようとファンが高速で回転し始め、大きな排気音を出すようになります。
ファンレスノートパソコンの場合は、ファンがそもそも無いので排気音はありません。とても静かな場所でも、周囲を気にせずにパソコンで作業を続けられます。
パソコン内部にホコリが溜まりにくい
ファンレスによって吸気口や排気口がなくなり、ホコリを内部に溜めにくくなります。
冷却ファンがある場合、冷却するための空気を取り入れる吸気口と、熱を持った空気を掃き出す排気口が必要になります。
特に吸気口からは、部屋のホコリを吸ってしまう可能性があり、それが内部にたまると、CPUを冷却する妨げになってしまいます。
ファンレスであれば吸気口も排気口も不要で、ホコリを内部に溜め込む心配は少なく、故障のリスクも下げられます。
軽くて薄い形状
CPUを冷却するファンが必要ないので、内部にはファン本体や周辺の回路部品がありません。部品を削減することにより、ノートパソコンが軽量になります。
加えて、部品が無くなることで生まれたスペースの分だけ、ノートパソコンが薄くなります。
ファンレスノートパソコンは軽量でスリムなモデルが多く、ユーザーは気軽に持ち運んで作業することができます。
ファンに関連した故障リスクが無い
ファンレス構造にすることで、冷却ファンに関連する故障の心配が無くなります。
例えば上で述べたように、冷却ファンはホコリを内部に溜め込むリスクがあります。また冷却ファンという部品自体にも寿命はあります。
基本的にはどの部品にも故障するリスクはありますが、冷却ファンが無くなる分だけ、故障のリスクは考えなくてよくなります。
デザインに自由度が生まれ、ユーザーの使いやすいノートパソコンに
CPU冷却ファンがなくなることで、デザインに自由度が生まれ、結果ユーザーの使いやすいノートパソコンになります。
ファンレス構造によって吸気口と排気口は不要に。外形にスペースができ、例えばUSBポート、SDカードスロットなどを配置する場所に、自由度が生まれます。
よってメーカーは、ユーザーにとって使いやすいデザインのノートパソコンを作りやすくなります。
ファンレスノートパソコンのデメリットとは
ファンレスノートパソコンのデメリットを2つ解説します。
- 性能が低くなる傾向にある
- 処理によっては、筐体が熱くなることも
性能が低くなる傾向にある
ファンレスノートパソコンに搭載されるCPUは、ファンレス構造で十分に冷却できるような、発熱の少ないCPUに限られます。
高性能なCPUは高度で負荷の大きいプログラムを処理できますが、発熱量が大きく、例えばファンレス構造では冷却が追いつかなくなります。
そのため、ファンレス構造では高性能なCPUを搭載しにくく、高いパフォーマンスを期待しにくい側面があります。
処理によっては、筐体が熱くなることも
負荷の大きい作業を継続すると、CPUの発熱量が大きくなり、本体が熱くなる場合があります。
ファンレス構造は、基本的にヒートシンクなどを使って筐体に熱を逃がしています。
あまり負荷の大きくない処理であれば、問題にならない程度の発熱量で、触っても気になることはありません。
CPUに負荷のかかる作業を継続すると、どうしても本体が熱くなってくるので、冷却台など、外部から冷却を促すような工夫が必要になるでしょう。
ファンレスノートパソコンはこんな人におすすめ
静かな環境で、なるべく音を出さずにノートパソコンを使用したい方におすすめです。
ファンレス構造なので、冷却ファンによる風切り音はありません。耳障りな排気音がなくなり、スピーカーからの音を邪魔せず、静かな環境下でも作業に集中しやすくなります。
しかし上で述べたように、処理性能が低くなる傾向にあるので、あまり負荷の大きい作業には向いていません。
サブパソコンとして、ネットサーフィンや資料作成など、CPU負荷の大きくない作業を目的とする方に向いています。
購入時にはノートパソコンの使用目的と性能を照らし合わせて、最低限、作業が行えるかを確認しましょう。
ファンレスノートパソコンのおすすめメーカー一覧
ファンレスノートパソコンのおすすめメーカー3つと特徴や評価を解説します。
- Apple
- Microsoft
- HP
Apple
Appleは、iPhoneやiPad、Macbookに代表される情報機器の大手メーカー。洗練されたシンプルなデザインと、ボディに描かれたリンゴのマークが特徴的です。
中でもMacbook Air(2020)は、Macbookの中でも最薄、軽量なモデルです。
加えてファンレス構造を採用しており、静音設計。バッテリー持ちもよく、気軽に持ち運び、騒音を気にせず作業に集中できます。
Microsoft
Microsoftは、Windowsで有名なアメリカのソフトウェア会社です。
自社OSを搭載するノートパソコン「Suface」シリーズは、ノートパソコンとしても、タブレットとしても使用できる、持ち運び用途に適したモバイルノートパソコンです。
特にSurface Pro Xは、ファンレス構造を使用した静音設計のノートパソコン。ファンの排気音に煩わされることなく、ユーザーの集中力を途切れさせません。
HP
HPは、デスクトップまたはノートパソコン、プリンターなどのコンピューター関連機器を手掛ける会社です。
HPのElite Folioは、モバイル用途に適したノートパソコン。パフォーマンスを確保しつつもファンレス構造を実現し、静かに長く作業できます。
また老舗の音響会社Bang&Olufsenの技術を取り入れ、サウンドは高音質。冷却ファンの風切り音に邪魔されることなく、良い音を楽しめます。
【2021版】ファンレスノートパソコンおすすめ7選
2021版ファンレスノートパソコンおすすめ7選を紹介していきます。
Apple MacBook Air
最初に紹介するおすすめのファンレスノートパソコンは、「Apple MacBook Air」です。
Apple MacBook Airの仕様・製品情報
CPU | Apple M1 chip |
---|---|
画面サイズ | 13.3インチ |
SSD | 256 |
メモリ | 8GB |
バッテリー | 最大18時間 |
本体重量 | 1.29kg |
Apple MacBook Airのおすすめポイント3つ
- シンプルで美しいアルミニウム製ボディ
- MacBookシリーズの中で最も薄く、軽い
- 指紋認証「Touch ID」搭載で、ロック解除もスマート
Apple MacBook Airのレビューと評価・評判
仕事にも遊びにも優れたパフォーマンスを発揮する、軽量スリムなノートパソコン
軽量でスリムなボディと、シンプルで凹凸の少ない美しいデザインが魅力的なノートパソコン。
CPUはApple M1 chipを採用し、パフォーマンスはさらに向上。加えてファンレス構造で排気音が気にならず、ユーザーの集中力を途切れさせません。
折りたたみ時は1.61cmの薄さで、バッグやリュックにも楽々収納。最大18時間のバッテリー持ちで、気軽にどこでも持ち運び、長く作業を続けられます。
Microsoft Surface pro X
次に紹介するおすすめのファンレスノートパソコンは、「Microsoft Surface pro X」です。
Microsoft Surface pro Xの仕様・製品情報
CPU | Microsoft SQ1 |
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画面サイズ | 13インチ |
SSD | 256GB/td> |
メモリ | 8GB |
バッテリー | 最大15時間 |
本体重量 | 774g |
Microsoft Surface pro Xのおすすめポイント3つ
- 774gの超軽量設計で持ち運びも楽々
- 専用のタッチペンを使えば、遅延なく文字や絵を描ける
- LTEに対応し、どこでも安定した通信が可能
Microsoft Surface pro Xのレビューと評価・評判
LTEに対応。どこでもインターネットが使える超軽量ノートパソコン
Surface pro Xは774gの超軽量設計。LTEにも対応しており、SIMカードを挿し、電波の入るところであれば、どこでもインターネットを楽しめます。
ディスプレイには13インチのタッチスクリーンを採用。専用のスリムペンを使用すれば、メモを書いたり、スケッチを描いたりすることができます。
OSがWindows のARM版なので、対応するソフトウェアが少ない点に注意。またSurface pro X用のキーボードと専用タッチペンは別売りなので、購入時には注意が必要です。
HP Elite Folio 3E5U0PA#ABJ
次に紹介するおすすめのファンレスノートパソコンは、「HP Elite Folio 3E5U0PA#ABJ」です。
HP Elite Folio 3E5U0PA#ABJの仕様・製品情報
CPU | Qualcomm Snapdragon 8cx Gen2 |
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画面サイズ | 13.5インチ |
SSD | 256GB |
メモリ | 8GB |
バッテリー | 約21.1時間 |
本体重量 | 1.33kg |
HP Elite Folio 3E5U0PA#ABJのおすすめポイント3つ
- スリムアクティブペン付属で、ディスプレイ上にメモを描ける
- HP Easy Clean搭載。ワンタッチでボタン類を無効にし、気になる箇所を掃除できます
- 約21時間のバッテリー駆動で、バッテリー切れの心配が少ない
HP Elite Folio 3E5U0PA#ABJのレビューと評価・評判
軽さ・強度・バッテリー持ちに優れた、持ち運び特化のノートパソコン
HPのElite Folioは、場所を選ばずどこでも作業ができるモバイルノートパソコン。1.33kgと比較的軽めで、加えてボディは米国国防総省のMIL規格をクリアする程の、高い強度があります。
約21時間のバッテリー持ちも魅力的。気軽に持ち出しても、バッテリー切れの心配が少ないです。
さらにEasyClean機能を使えば、ボタンを押すだけでボタン類を無効化。気になる箇所を掃除して、清潔を保てます。
OSにはWindows ARM版を搭載しており、対応していないソフトウェアがあることには注意が必要です。
ASUS Chromebook Flip CX3 (CX3400)
次に紹介するおすすめのファンレスノートパソコンは、「ASUS Chromebook Flip CX3 (CX3400)」です。
ASUS Chromebook Flip CX3 (CX3400)の仕様・製品情報
CPU | Core i5 |
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画面サイズ | 14インチ |
SSD | 128GB |
メモリ | 8GB |
バッテリー | 約11.6時間 |
本体重量 | 1.72kg |
ASUS Chromebook Flip CX3 (CX3400)のおすすめポイント3つ
- 360度回転可能な液晶で、好みの角度で映像を楽しめます
- 標準で付属するスタイラスペンを使えば、メモやスケッチが描ける
- 米国国防総省のMIL規格を満たす高い強度
ASUS Chromebook Flip CX3 (CX3400)のレビューと評価・評判
MIL規格にも準拠する、高い強度を備えたモバイルノートパソコン
ASUSのChromebook Flip CX3は、Google社が開発したChrome OSを搭載したノートパソコン。
Google Play ストアに対応しており、ChromeやGmailなどGoogleのアプリケーションをはじめ、お気に入りのAndroidアプリをスマートフォンと同じように使えます。
360度自由に回転できる液晶構造で、好みの位置に角度調整が可能。標準付属するスタイラスペンと合わせれば、メモやスケッチを手軽に書くことができます。
米国のMIL規格の基準をクリアする高い強度で、気兼ねなく持ち運びすることも可能です。
CHUWI LarkBook X
次に紹介するおすすめのファンレスノートパソコンは、「CHUWI LarkBook X」です。
CHUWI LarkBook Xの仕様・製品情報
CPU | Celeron |
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画面サイズ | 14インチ |
SSD | 256GB |
メモリ | 8GB |
バッテリー | 8時間 |
本体重量 | 1.4kg |
CHUWI LarkBook Xのおすすめポイント3つ
- 14インチのIPSディスプレイ採用で、広い視野角と鮮明な映像
- マグネシウム合金製のメタルボディと、バックライト付きキーボード
- 40Wの急速充電に対応
CHUWI LarkBook Xのレビューと評価・評判
安価で購入できるファンレスノートパソコン
CHUWIのLarkBook Xは、14インチのIPSディスプレイを搭載し、広い視野角で鮮明な映像を楽しめます。
CPUにはCeleronを採用。ネット閲覧や書類作成などの負荷の少ない処理に向いています。
バッテリー使用時間が8時間と他の製品に比べて短いものの、40Wの急速充電に対応。すばやく充電し、持ち出すことができます。
価格が安いので、パソコン初心者や、負荷の少ない作業しかしないという方にはおすすめです。
Lenovo IdeaPad 4G
次に紹介するおすすめのファンレスノートパソコンは、「Lenovo IdeaPad 4G」です。
Lenovo IdeaPad 4Gの仕様・製品情報
CPU | Qualcomm Snapdragon 8c |
---|---|
画面サイズ | 14インチ |
SSD | 256GB |
メモリ | 8GB |
バッテリー | 約21時間 |
本体重量 | 1.2kg |
Lenovo IdeaPad 4Gのおすすめポイント3つ
- 14インチのフルHD液晶で鮮明な映像を楽しめる
- 携帯電波のある場所なら、LTEでインターネットに接続できる
- 約21時間の長いバッテリー持ち
Lenovo IdeaPad 4Gのレビューと評価・評判
約21時間使用できる驚異のスタミナ。バッテリー切れを気にせず使えるモバイルノート
LenovoのIdeaPad 4Gの強みは、約21時間も使用できるバッテリー持ち。外出時でも、バッテリー切れを気にせず、快適に作業が続けられます。
LTEにも対応。電波の入る場所であれば、SIMカードをセットし、インターネットに接続できます。
搭載されているOSはWindowsのARM版。一般的なWindows OSと違って、対応していないソフトウェアがある点に注意。
普段使用しているソフトウェアが使用可能かを、あらかじめ確認しておきましょう。
LAVIE Note Mobile PC-NM550MAW
次に紹介するおすすめのファンレスノートパソコンは、「LAVIE Note Mobile PC-NM550MAW」です。
LAVIE Note Mobile PC-NM550MAWの仕様・製品情報
CPU | Core i5 |
---|---|
画面サイズ | 12.5インチ |
SSD | 256GB |
メモリ | 8GB |
バッテリー | 約11.5時間 |
本体重量 | 0.91kg |
LAVIE Note Mobile PC-NM550MAWのおすすめポイント3つ
- 1kg以下の軽量なボディ
- 指紋認証センサーを搭載で、ワンタッチでサインインできる
- 17mmの薄さで、バッグやリュックにも収納しやすい
LAVIE Note Mobile PC-NM550MAWのレビューと評価・評判
シンプルで清潔感のあるデザイン。スリムで持ち運びやすいモバイルノートパソコン
NECのLAVIE Note Moblie NM550MAは少し古いモデルなのですが、ファンレス構造を採用したコンパクトでスリムなモバイルノートパソコン。
CPUはCore i5-8200Yを採用。ネットサーフィンや資料作成など負荷のあまり大きくない処理に適しています。
1kg以下の軽量なボディと厚さ17mmのスリムな形状。バッグに入れて、どこにでも持ち運んで作業ができます。
ライターあとがき
ファンレスノートパソコンは冷却の構造上、高性能で発熱の多いCPUを搭載しにくく、高いパフォーマンスを求めにくい側面があります。
一方でファンレス構造の静音性、軽さや薄さなどは大きなメリット。使用目的やシチュエーションを限定すれば、性能や便利機能を比較しながら、選びやすいと思います。
CPUの負担が大きい作業などはメインのパソコンに任せ、ファンレスノートパソコンはサブパソコンとして、あまり負荷の大きくない作業をさせるのが個人的なおすすめです。
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